映画:梅切らぬバカ
観てきました。
自閉症児の親として、今後やっていくべきことが見えたような気がします。
でもそれは勇気と根気のいること。体力も。。。
でも進んでいかねば!
(今日は文字数多めですが。。。読んで頂けると嬉しいです。)
ストーリー(簡単に。映画をご覧になる方は飛ばした方がいいかも?)
母:珠子(加賀まりこさん):年齢は75歳くらいの設定?
子:忠男(塚地武雅さん):愛称は忠さん、50歳。
母と子、二人で暮らしていたこの親子が、あるきっかけで忠さんはグループホームに引っ越すことに。
しかしグループホームの存在を快く思わないご近所さん達とある日トラブルが起こる。
ご近所さん達はグループホームの前に集まり訴えかける。
「私たちは、普通の生活がしたいだけだ」
結局、グループホームを出て、自宅に戻ることになった忠さん。
その忠さんをぎゅっと抱きしめる母・珠子さん。
「ありがとう、忠さん、ありがとう」
珠子さんの家で、忠さんと一緒に食事をすることになった隣家の親子。
そこで初めて忠さんに対して自己紹介する隣家の父(渡辺いっけいさん)。
酔っぱらって「ここにグループホームを建てればいいじゃないか」と言い残して帰っていく父と母(森口瑤子さん)と子(斎藤汰鷹さん)。
翌朝、「本当にグループホームを建てるからね」と言う珠子さんに対し、うろたえる父。
「酔っぱらって覚えていないんですよ」と子。
「冗談よ」と言って、微笑みながら、庭の梅の木を見つめる珠子さん。
70分を約500文字で書いてみました。重要なポイントが多々抜けてますがご容赦を。。。
冒頭にも書きましたが、私(たち)がやっていかなければならないことが見えてきたように思います。
普通って?誰の?
ご近所さんがいった言葉「ただ普通に生活がしたいだけ」。
「普通」に生活がしたい。誰もがそうです。
障害者もそうなんです。「普通」に生活がしたいのです。
障害者も、ご飯を食べ、気軽に出かけ、夜は寝るといった、多くの人たちと同じような生活がしたいのです。
何故ご近所さんはグループホームの存在や、障害者の存在を嫌がるのでしょうか。
私も障害児の父になるまでは、障害者を避けていたと思います。何となく怖いとか気持ち悪い(ごめんなさいね)といったイメージを持ってました。
表情が「普通」とは違っている、奇声をあげる、よだれを垂らしているといった姿を見て来たからだと思います。
「普通」に考えると「普通」ではないですよね。
でもここでいう「普通」は、障害者のことを知らなかった私が考えていた「普通」であり、障害児の父となった今の私が考える「普通」とは違っています。
今の私の普通
障害児の父となった今の私の「普通」は「障害者はそういうもの。外見や言動に(自分と比べて)何らかの違いがあっても、同じ人間」です。
2005年に起きた障害者施設津久井やまゆり園事件をご記憶ですか?あの犯人は「障害者はいない方がいい」「障害者は不幸しか生まない」という思想に変化し、あの事件を起こした、とニュース等で知りました。
障害者は不幸しか生まないのでしょうか?
そんなことはありません。私は、私たち家族は次男がいて幸せです。時には手を焼くこともありますが、手の焼き方が異なるだけで、どこのご家庭でも同じではないでしょうか。次男は私や家族を笑顔にしてくれます。
みんなが共存、共生できる社会に
最近世界的にも当たり前になりつつあるLGBTQの方々を受け入れる動きのように、障害者も「普通」に受け入れられる日本(世界)になってほしい。
障害者や、障害者施設が近所にあっても受け入れてほしい。政府や自治体も「施設から地域へ(自立支援法)」と言っているのだから、「立場は中立(映画の中で言ってました)」ではなく、実現のための法や条例の整備を進めてほしい(法や条例がないとできないということが残念ですが)。
障害者側は?
この映画では、ご近所さんが「子供が叩かれた」「夜、うるさかった」と言っていました(叩かれる、騒ぐといったシーンはありません。また叩いたのは、聴覚過敏の障害者が、音を立てていた子供さんを叩いたようです)。
これを障害者だから許してほしいというのは違うと思います。
障害者側も周囲に迷惑をかけない努力は必要です。
イヤーマフをする(ヘッドホンみたいなものです。でも介助者がいないと車や自転車に気づかない危険性があります)、建物の防音性をあげるなどの対策が必要。
お互いが理解しあい、問題点に対しては、お互いができることを探して手を打っていく。こんな社会が理想だと思います。
親の気持ち、ありがとう
珠子さんが泣きながら言った言葉「ありがとう、忠さん、ありがとう」。
戻ってきてくれた、生まれてきてくれた忠さんに対する感謝の言葉。
障害児であっても、親の気持ちは同じです。
偉そうなことを書きましたが、これが障害児の親であり、映画を観た私の感想です。
障害児の親の一番の心配は「親が死んだあと、この子はどうなるんだ?」です。
望みは薄いと思いますが、より多くの方々、特に障害者とは縁のない方々に、この映画「梅切らぬバカ」を観て頂きたいです。
障害者を普通に受け入れてくれる社会になってほしい。
<未来へ向けての私は>
たいどん(うちの次男の愛称です。これからは「次男」ではなく、愛称を使いたいと思います)と一緒にいろんなところに出掛けます。
奇異の目で見られると思いますが、身の回りに障害者がいることが「普通」になるよう願いを持って、いろいろと出かけていきます。
ではまた。
(下のリンクはいつまで有効なのかは分かりません。お早めに)
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