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映画:【帆花】:命とは無限の可能性

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ずかとも(私):過活動膀胱を患う頻尿おやじ。永遠の20歳(たいどんのパパ)

たいどん:重い知的障害のある自閉症児。永遠の2歳(高2になりました)

 

映画:帆花

観てきました。

honoka-film.com

 

「良かった」とか「面白かった」とか言う映画ではなく、改めて「考えるきっかけをくれた」映画でした。

(ドキュメンタリーですしね)

 

ストーリーは割愛しますが、「脳死に近い状態」で生まれた帆花さん。映画は帆花さんが3歳から小学校入学までを追い続けたものです。

(本当は帆花「ちゃん」が映画でのイメージにピッタリなのですが、今現在は15歳(中3?高1?)でしょうか。だから帆花「さん」にしました)

 

一人では何もできず、ご両親やヘルパーさん、医療機器がないと生きていくことができません。

映画の中で帆花さんのお母様が話されてましたが、生まれた時は「脳波がない状態」だったそうです。何をしても、何の反応も示すことができない状態だったのでしょう。

でもやがてうめき声程度ですが「う~」という声を帆花さんの意志で声を出すことができるようになったり、医療機器のサチュレーションモニターのアラームを鳴らす(注1)ことができるようになったそうです。それらの方法で帆花さんが自ら意思を示すそうです。

注1:サチュレーション:動脈血酸素飽和度。血中の酸素と結合したヘモグロビンの量。パルスオキシメータという機械で測る。

 

んっ!?パルスオキシメータって、コロナウィルスに感染した人が、血中の酸素濃度とやらを測る装置のこと?? そのモニターのアラームを鳴らすということは、血中の酸素濃度を自在に操れるということ?? 帆花さん、恐るべし!!

 

声を出したり、アラームを鳴らしたりできるようになるまでには、帆花さんやご両親は様々な苦労をされたのだと思います。でも、いえ、だからこそ、帆花さんの命は「自らの意思を示す」という力を得たのだと感じます。

 

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「医療的ケアを受けるためだけに生まれてきた」

そんな言葉が映画の中にありました。

でも決してそうではありませんでした。帆花さんのご両親はとても幸せそうです。帆花さんにこれ以上ないくらいの愛情を注ぎ、その愛情に答えるようにして(完全ではないにしても)意思表示の力を獲得し、意思表示をする帆花さん。幸せそうな家族がそこには映っていました。

帆花さんの伯母さん(お父様のお姉さま)も

「帆花さんが住むマンションは高速道路が近くを走っていて騒々しい。でも帆花さんの家に入ると温かさを感じる」と。

家族愛にあふれた家庭には、そういう温かさが漂っているのだと思います。

 

話はちょっと脱線します。

山元加津子さんという元特別支援学校の教諭で、今は作家(?)の方がいらっしゃいます。

10年以上も前ですが、その山元さんの講演を聞いたのち、本を購入して読んだことがあります。たくさんのエピソードが書かれていましたが、その中の印象に残った一つが次のような内容でした(味気のない箇条書きで申し訳ないです)。

  • 生まれつき「脳」がない子どもが入院していた(脳がちいさいだったかも?)
  • その子を受け持つことになり、毎日病院に通った
  • 普通の子どもと同じように接した(話をしたり、身体を起こして外を見せてあげるなど)

そうこうしているうちに看護師さんが子どものある変化に気づきます。

「山元先生の足音が聞こえると、子どもが足をぴくぴくさせる。まるで喜んでいるようだ」

ずっと寝たきり(注2)で何の反応も示さないと思われていた子どもが、このような反応をみせるようになったのです。

注2:寝たきりではなく、寝かせたままという方が正しいのでしょうね。

 

 

命は生きようと頑張っている。命は愛情を注ぐと答えを返してくれる。

この子どもや帆花さんの命がまさにそれを証明してくれているのではないでしょうか。

脳波計や心電図といった装置を使って、医師や我々は「脳死」だとか「二度と回復しない」といった判断をしますが、それって正しいのでしょうか?? 

機器や人間の想像でははかり知ることのできない可能性を「命」は秘めていると感じます。

生まれてくる「命」には意味があり、周りの人を幸せな気持ちにさせる力を持っているものが「命」。

命の尊さ、命の可能性、命のすばらしさを改めて思い知らされる映画でした。

 

命、生きようと頑張っている命、そういう命をみんなで支えることができる社会、国でありたい。

 

 

で、問題はここからです。

私は何ができるのか。私は何をすべきなのか。

 

答えはすぐには出ないでしょう。

(一生かかってもでないかも?)

でも間違いなく言えること。それは帆花さんが、たいどんが、可能性を持ったたくさんの命がみんなの周りに存在していることを知ってもらうこと。知ってもらうことで「みんなで考える」ことが始まると信じます。だからたいどんと一緒にいろんな場所に出かけていき、たいどんが生きていることを知ってもらうようにします。

 

本当に多くの方々にこの映画【帆花】を見て頂き、命とは、人間とは、といったことを考えるきっかけにしてもらいたいです。

 

 

さてさて、映画のパンフレットを目に付くところに置き、これからの私やたいどんについてを改めて考えていきます。

長くなりましたのでこのへんで終わりにします。

 

へっへっへ。監督のサインをもらっちゃいました。

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ではまた。

 

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